鳥取大学 地(知)の拠点大学による地方創生推進室

 平成28年度活動報告② 地域志向教育研究経費《地域課題研究C(発展型)》

鳥取大学では、平成25年度から「地(知)の拠点整備事業・地域志向教育研究経費」として、大学全体の地域志向を踏まえ、教育・研究・社会貢献活動を改善する取り組み・活動を行っている教員への支援を行い、人口減少・高齢化が進む過疎地域や中山間地域を対象に、持続可能な地域づくりのための教育研究活動を進めています。さらに、平成27年度からは「地(知)の拠点整備事業・地域志向教育研究経費」に、【実践教育活動経費】【地域課題研究A(調査型)】【地域課題研究C(発展型)】の3つの区分を設け、多くの研究者による地域の課題解決を目指した取組を実施しています。
ここでは、平成28年度に取り組んだ地域課題研究C(発展型)での活動についてご紹介します。

●研究名称/山陰地方の駆除獣や魚類加工残渣から得られる生理活性糖鎖や機能性タンパク質を利用する地域産業基盤システムの確立
●代表者/田村純一
●部局名/地域学部
●連携自治体/鳥取県

【研究概要】
 山陰地方の主力産業である一次産業従事者が減少し高齢化していることは大きな問題であり、過疎化を進行させないために、一次産業の振興や一次産品を活用できる産業基盤技術を開発し、その技術を利用して山陰地方に雇用を創出できる社会システムの構築が急務となっています。
 本事業では、①山陰地方で発生する駆除獣や魚類加工残渣から得られる生理活性糖鎖や機能性タンパク質を利用する医薬品・サプリメント開発の基盤技術を確立し、あわせて②食品安全性を評価しつつ、駆除獣の肉や低利用魚・未利用魚の活用による地域特産食品の開発基盤の確立を目標としています。また、これらのシーズを活用する産業を創出し、雇用拡大を期待できる社会システムの構築を目指しています。そのため③これらの産業が創出されたときの地域経済予測や、民間に伝わる地域特異生物由来の医薬品シーズの文献調査など、社会科学的・人文科学的な視点も動員して問題解決に取り組みました。また、④地域調査実習などの実践科目をこのプロジェクトにリンクさせ、地域の担い手となる学生教育を含めた抜本的な地域振興策を押し進めました。

研究成果

 ①野生シカ(若桜町)と飼育シカ(韓国)の鹿茸(写真)からコンドロイチン硫酸を単離し、分子構造を明らかにするとともに、鹿茸由来コラーゲンの抽出法を検討しました。一方、鹿角の骨形成機構を解明し、産業利用に資するため、コンドロイチン硫酸基転移酵素遺伝子の発現箇所をつきとめました。鹿茸由来糖鎖を加えて幹細胞を脂肪細胞、骨芽細胞と破骨細胞へ分化誘導し、効率的分化誘導能をもつ糖鎖組成を明らかにすることができました。②鹿茸が含有する疾病予防に関与する機能性成分について、造血作用、生活習慣病予防、滋養強壮の観点から、貧血予防作用(ビタミB12含量)や血圧上昇抑制作用(アンギオテンシン変換酵素阻害活性)等を検討しました。また、③境港を中心に、水産品等鳥取県特産品の海外市場への販路開拓の調査検討を行いました。「民間伝承に隠されている未利用資源の探索」として、地域特異的生物由来民間伝承医薬品シーズを文献調査し、近世近代の民間医療データを分析しました。学生教育としては、④「地域調査実習(環境)発表会」で、地域環境学科3年生が「鹿茸に含まれるコンドロイチン硫酸の組成と量の調査」と題して発表を行いました。

 

平成28年度 地域志向教育研究事業 成果報告書(p36ー43)

 


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